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アグリ甲賀について
  • 大学生の時に覚悟を決めて、農業の道へ

    1私が農業の世界に足を踏み入れたきっかけは、父親が立ち上げたティアイケイ農産です。大学生のときに「卒業後はティアイケイ農産に就農します」と捺印を押して資金を借りました。お金を借りて事を成すのは起業と同じです。サラリーマンをしながら農業をすることはできません。覚悟を決めて、農業を始めました。
    実は、子どものころには農業はしたくないと思っていました。でも、覚悟を決めて取り組むことで感じたのは、たくさんの喜びです。つくって収穫する喜び。収穫したものを誰かに食べてもらう喜び。美味しいと評価をいただく幸せ。今は結婚して子どもがいます。親がつくっている米も野菜もなんでも食べる、好き嫌いがない子どもに育ったことも嬉しいですね。

    ティアイケイ農産の事業で、農業体験もしています

    最初は、必死に周りの人と同じレベルの米づくりを目指していました。そして省力化を進め、新しい技術を導入。そして、今は再度原点に戻り、食べた人の喜ぶ顔が想像できる米、美味しさを追求する米づくりをしています。

    また、これはティアイケイ農産としての事業にはなりますが、湖南市の小学2年生、5年生の農業体験も行っています。鎌を使った昔ながらの作業を行い、最後はコンバインなどの大きな機械に乗せてあげる。特に男の子は喜びますね。田植えや稲刈りをしながら、お米のつくり方を教えます。昔は大変さ、今の便利さ、農業のかっこよさも伝えています。

    農業者が少ない湖南市の問題を解決するために

    湖南市には、若い農業者が少ないです。おそらく10人にも満たないと思います。それなら、私が道筋をつくろうと思いました。農業は稼ぐことができる。そして、子どもたちも喜んで田植え体験をしてくれる。まずは、そのことを伝えたい。その裏にあるのは、後継者問題です。今の農家さんが年をとったら、さらに土地が荒れていきます。それは誰が面倒を見るのでしょうか。これは私が農業を始めたころから問題になっており、湖南市・JAこうか含めて悩んでいる問題です。

    流れをつくることで次の世代を育てていく。
    それが、私が今農業に対して感じている思いです。